オリンパスのために未来をより速く形作る | ジェンパクト
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Olympus + Genpact: 未来をより速く形作る

グローバル・ビジネス・サービスの強化によりオリンパスはどのように組織変革を加速させたのか

新たな方向性を設定

これまで光学機器や精密機器の会社として世界的に有名であったオリンパスは、今、将来に向けた意欲的な目標を掲げ、組織は大きな転換期を迎えています。グローバル・メドテック・リーディングカンパニーとし て、世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現を目指しています。同社は、オペレーション、業績、組織の健全性を対象とした変革プログラム「Transform Olympus」を開始しました。その一環として、グローバル・ビジネス・サービス(GBS)センターを設立し、ファイナンス、調達、サプライチェーン、営業サポートなどの業務を標準化し、集約しました。そして、変革の取り組みを加速させるために、GBSをより高いレベルに引き上げるエキスパート・パートナーとして、ジェンパクトを採用しました。

私たちの取り組みについてここでご紹介します。

"ジェンパクトは私たちの関係において、時としてパートナーを超えてコーチのような存在だと思うこともありました。そして、これが、グローバル・ビジネス・サービスのメリットを、より幅広く組織に納得させるための成功の鍵となりました。"
ピエール・ラクロワ オリンパス プロセス・エクセレンス・グローバルヘッド

チャレンジ

ビジョンの実現

変革の再考

オリンパスは、常に世界に通用する製品づくりを得意としてきました。それ が、世界中で知名度を持つブランドの確立につながりました。しかし、これほどの規模の業務変革を行ったことはありませんでした。これまでのグローバル化やプロセスの高度化の取り組みでは、思うような成果が得られず、社内の信頼を失いつつありました。そのような中オリンパスは、細分化した組織をまとめるとともに、異なる地域に分散している関係会社を 1つのシステムに集約する必要に迫られていました。そのためにはビジネスの変化への取り組み方を根本的に見直す必要がありました。

前進を後押しする

グローバルな組織は、その規模の大 きさのために通常動きが遅く、迅速 な方向転換をする余地がありません。特にスピードとコストが重要な優先事項としてみなされていない場合、リーダーは、「従来の」やり方で満足してしまう傾向があります。そのため、新しい働き方を導入することに対して社内の抵抗が起こりました。また、プロジェクトの規模も複雑で、複数の分野を横断する複数の地域を並行して統合することが必要でした。

Insight challenge shaping the future faster for olympus 1

GBSの価値を最大限に引き出す

オリンパスにGBSが導入された当初、GBSによる業務効率の改善が見られました。しかし、細分化された地域のモデルを採用していたため、オーナーシップ、自動化、標準化、調和、集約化が欠けていました。また、情報およびインサイトの収集は、迅速かつ効率的ではありませんでした。これは特に、買掛金の分野で顕著でした。すべてがMicrosoft Excelで管理されており、オリンパスがKPIを追跡、測定するための明確なエンゲージメント・システムがありませんでした。ファイナンス担当者は、プロセスを容易にするためのテクノロジーをほとんど利用できず、問い合わせに対 しても事後対応的に処理していました。そのため、自動化や分析手法を導入して労働集約的な作業を減らし、可視性を向上させる必要がありました。

ソリューション

ターゲットを絞った専門性

オリンパスとジェンパクトは、買掛金、売掛金、Record-to-Report(記帳~報告)、営業支援、調達、サプライチェーンなど、7つの業務ワークストリームをGBSに統合する グローバルプログラムに着手しました。ジェンパクトは、インド、マレーシア、中国の3カ所にGBS センターを設立することで、言語の複雑さと地理的な広がりという課題に対処しました。オリンパスが GBSパートナーとしてジェンパクトを信頼しているのはこのスピード感やスキルです。

テクノロジーの 観点からは、オリンパスのERPにジェンパクトのエンゲージメント・システムCoraAPFlowとインテリジェンスが追加され、それぞれ異なるビジネスを展開する会社、部門、国をまたいで統一されたユーザーインターフェースが構築されました。このシステムによって、買掛金業務に、より高い可視性と透明性がもたらされました。

現在、オリンパスは即時に請求分析とインサイトを利用できるため、より迅速に、より多くの情報に基づいた意思決定を行うことができ、新たな効率性を見出すことができました。また、このプラットフォームは、グローバルな規制、プロセス、言語要件も管理しています。

Insight expertise shaping the future faster for olympus

変革のためのプラットフォームの構築

シームレスなグローバル体験の創出

ジェンパクトは、アジアにおける地域的 なプレゼンスとオペレーション経験を活 かし、オリンパスが中国の大連に新しい GBSセンターを設立するのを支援しまし た。このエンド・ツー・エンドのプロジェク トには、サイトの特定、オフィスの開設、雇 用、トレーニング、業務移管などが含まれ、日本のステークホルダーとの密接な調 整とコミュニケーションが必要でした。

ジェンパクトは、Data-Tech-AIの専門知識を活用して、ServiceNowヘルプデスクの実装も行いました。このヘルプデスクは北京 語、韓国語、日本語、英語に対応しており、オリンパスのさまざまな拠点で一貫したサービスを提供し、言葉の壁に阻まれることなくサポートに迅速にアクセスが可能です。

プロセスだけでなく、マインドも変革

エンゲージメントの開始当初から丁寧なコミュニケーションは不可欠でした。この変革プログラムのメリットを強調するために、プロジェクト開始前に社内のステークホルダーとブリーフィングを行って賛同を得るとともに、各自のチームへの説明方法を確認するなど、多大な努力を払いました。ジェンパクトは、チェンジマネジメントの専門知識とオリンパスとの緊密なパートナーシップを駆使して、課題を解決し、組織全体に自信を持たせることに成功しました。

"私たちは、このソリューションを革新的なテクノロジーだけでなく、強力なパートナーシップを軸に構築しました。このような協力体制があったからこそ、グローバル・ビジネス・サービスをTransform Olympusプロジェクトの柱に据えることができたのです。"

ジェンパクト クライアント・パートナー ビピン・カマット

主な成果

成功の拡大

GBSの範囲と影響力の拡大はプロセスの効率化だけでなく、新たなインサイトや付加価値を高める機会を見出すという点で、オリンパスの事業に変革的な効果をもたらしています。変革パートナーとしてジェンパクトと協働す るメリットは 以下のように明確です。

  • ジェンパクトが提示したコアビジネスプロセスを実行するためのベストプラクティスの青写真は、企業間および地域内のプロセスのギャップを明らかにし、それを埋めることを可能にしました。
  • Cora APFlowエンジンは、Amazon EC2インスタンス上に構築されたカスタムコンポーネントを使用してデータを正常に転送し、9つの国と3つの地域で年間20万件の請求書を処理しています。この統一されたペーパーレスプロセスにより、迅速な支払いと監査証跡の強化が可能となり、サプライヤーとの関係改善に貢献しています。
  • 主要機能の標準化と統合により、オペレーションコストの最適化を実現しています。
  • 強固で洗練されたプロセスにより、無機的成長への強固な基盤を構築しました。
"オリンパスにとってのGBSの最大のインパクトは、GBSのターゲットをはるかに超えたところにあります。もちろん、プロセスの改善、ガバナンスの向上、コスト削減を成果として挙げることはできます。しかし、私たちにとって、このプロジェクトは、グローバルなオペレーティングモデルに向けた会社全体の変革を促進し、加速させたという点で、さらに大きな意味を持ちます。"
シュテファン・カウフマン オリンパス 取締役 執行役 チーフアドミニストレイティブオフィサー

トランスフォーメーション

文化に反映された変化

GBSの主な焦点はオペレーションの変革ですが、事業内の意識も変化しています。オリンパスとジェンパクトは協力して従来のやり方から考え方を変え、前向きな変化を促進しています。オリンパスのリーダーたちは、この変化を理解、支持し、成功に導きました。日次、週次、月次、 四半期ごとのチェックインで物事が非常に明確になり、以前のような事後対応的なアプローチから、先を見越したゼロサプライズオペレーションへと変わりました。

GBSの成果は、適切な人々が集まり、周囲を説得し、変化をもたらすことで何が起こるかを証明しています。

長期ビジョン

変革を拡大するビジョン

今回の変革は大きな成功を収めましたが、オリンパスの旅は始まったばかりです。GBSの範囲を拡大し、サプライチェーンなどの新たな分野で価値を引き出すことができる可能性があります。

また、オリンパスは成長の基盤となる信頼できるプラットフォームも手に入れました。新しい企業を買収したり、新しいビジネスユニットをGBSに組み入れたりする場合、初期導入と標準化をはるかに迅速かつ効率的に完了することができます。分析手法とテクノロジーを使って、新たなインサイトを構築し、より多くの機会を創出することができることは非常に魅力的です。

最終的には、そのような強固な運用基盤を作ることが重要なのです。これにより、オリンパスは、イノベーションとその実現に多くの時間を割き、ビジネスプロセスの管理の時間を短縮できる ようになります。そして、グローバル・メドテック・リーディングカンパニーを目指す長期目標を達成し、世界の人々の健康と安心、心の豊かさを実現するために邁進することができるのです。

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*記載されている所属部署・役職はすべて2022年10月取材時点のものです。

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